ソウロウと冒険をしてから1年が過ぎた。 コッシュとメルの2人は、コッシュの家のリビングでくつろいでいる。 「ねぇ、メル」 コッシュがメルに話しかける。 「何、コッシュ?」 「僕さ、久しぶりに冒険がしたくなったんだけど」 1年前のソウロウとの探検が懐かしく感じたコッシュ。 そのため、メルに尋ねてみた。 「それなら、またソウロウのお兄さんに頼めば?」 「う――ん。 それでもいいんだけど、未知の世界とか行ってみたいね」 コッシュは調子いいことを言う。 だが、その後すぐに、寝室のほうから音がした。 「メル、今、向こうからスゴい音がしなかった……?」 コッシュはその音に気が付いて、体をピクッとさせる。 ドリルで掘るような、強烈な音。 「た、確かに…… 何があったのかしら」 メルは固まってコッシュのほうを見た。 2人は気になってリビングから寝室へと移動する。 コッシュは寝室の扉を空けた。その先に見たものは。 「な、なんだよ、コレ!」 コッシュは大声を張り上げる。 「え…… コッシュ、あんたの家に地下なんてあったの!?」 2人が見たもの、それは部屋の中央に謎の階段があったこと。 「そんなもの無いよ、僕の家は1階建ての平家(ひらや)だし……」 「そ、そうよね…… じゃあ、何かしら……」 メルは顔に手を当て、悩み顔をする。 「僕にもわかんないよ。 多分、あの音の後に出来たんだと思うけど」 「確かにその音で間違いないわね」 「で、メル。 その階段を下に行かない?、とか言わないよね?」 コッシュは危険察知をして、あらかじめ確認した。 メルはニッコリする。それでコッシュはほっとした矢先。 「そりゃあ、勿論。 行くに決まってるでしょ!」 やはりこういう展開になるのか、とコッシュは思う。 「えっ! 僕、何か嫌な予感が……」 「冒険がしたいって行ってたじゃない、未知の階段に出発!」 メルはコッシュを強引に連れて行くと、階段をそのまま下る。 「あ――、僕の命もココで終わるのか……」 コッシュは顔を青ざめながら連れて行かれた。 2人はどんどん下っていく。 それでも階段は続いていた。 「どこまで続いているのかしら」 メルが疑問を浮かべる。 だがその時、辺り一面が光に包まれた。 2人は叫びながら光の中へ送り込まれる。 そして、彼らは別の場所へと移された。 |
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